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2022-08-05

こつぶっこでの抑草対策。水が濁らず草が生えてしまった。来年へ向けての対策は?

「こつぶっこ」における今年の取り組みで、水が濁らなかったり、強還元層ができずに抑草対策ができなかったことに対して、原因と考えられることを申し上げます。

先日、岡山県の圃場に行き、気が付いたことがあります。

肥料販売店から連絡があり、こつぶっこを送りました。こつぶっこの資料は一緒にお送りしましたが、説明会などは行いませんでした。しばらくしてから、販売店さんより「見に来てほしい」と連絡がありました。

私はその時、「勉強会を行い、使い方をしっかり理解してから取り組んでいただかないと、草が生えてからでは対処できない。」と言いました。とりあえず見に行くことになりました。7月初旬の暑い中、岡山の田んぼに見に行きました。田んぼ1枚が1haと大きな田んぼです。岡山は干拓地で水田の圃場整備が行き届いていて、パイプラインで水管理が行えるようになっております。

そして、田植えが6月末のようです。田植えしてから1週間程度で、水が濁っていました。濁っているのでわかりにくいですが、草は見当たりません。今のところ順調と話しました。また、何枚もの田んぼを拝見しましたが、どの田んぼも同じような状態でした。どの田んぼも濁っており、草が見当たりません。

圃場整備が行き届き均平が保たれた圃場、しっかり水管理できるパイプライン、おまけに汗がしたたる気温水温・・・条件が整った場所と言えます。

その中で一番大きいのが気温水温です。山から遠く、冷たい水はありません。見渡せば広大な平地で、すべてが圃場整備が行き届き、水管理ができるパイプラインでした。お米も酒米で、酒屋さんが有機米を求めており、成功例が出来ると、ここはかなり普及が進むだろうと思いました。先週電話をして確認しましたが、草は生えていなく成功している様子です。

そして先週、新潟県でこつぶっこの勉強会を行いました。ここは豪雪地帯で今年は4m雪が積もったようです。街の作りが北海道のように感じましたので、雪のことを質問してわかりました。

ここで3年ほど前から、こつぶっこによる水田抑草対策が行われ、成功している事例がでてきました。昨年完璧に抑えましたので、新潟県の主だった有機栽培の生産者に声をかけて、30名くらいで勉強会を行いました。

座学の後、圃場を見に行きました。田植えは6月中旬です。この地域でもこの頃になると気温水温が確保され成功している様子です。ここは45aの水田で、パイプラインがある様子です。もう一方も同じ様子で、完璧に抑えられていました。最初はそんな馬鹿なことがあるかと信じられなかった様子ですが、実際に成功されてびっくりされていました。長野や山形からの参加されていましたので、こつぶっこの抑草対策も広がっていくと思います。

帰りに長野県の生産者へ行きました。ここはアルプスからの冷たい水が直接流れ込む水田でした。機械除草と併用して、こつぶっこも利用して有機米を作られています。こつぶっこである程度、草を抑えている様子です。除草機をいれないで栽培を完成させたく、挑戦していかれるようです。ここを有機の里にしようと、学校給食に有機米の供給をを進めておられたり、有機の勉強会も取り組まれる様子で、頭の下がる思いです。

ポイントは「溜水管理」・「水温」です。

うまく強還元層ができなかったのは、水温・田植え時期ではないかと思います。温度が確保できる時期での田植えなどご検討いただけないかと心より願っている次第です。

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水田抑草対策の原理

水田抑草事例

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