黒豆を有機JASで生産しています。食味をおいしく、収量を向上したい。栽培方法など提案してほしい。
A.
- 土づくり 緑肥/フカフカの土/排水性を確保する。腐植に富み、排水の良い土壌
- 良い種を確保する。実付の良い家をさがして契約する。
- 遅めに播種する。
「元肥」
黒豆は土づくりが一番大切です。腐植質や良質な堆肥、緑肥などで良く肥えたフカフカとした排水性の良い土を作り上げることが大切です。根をしっかり張らせることが大切です。一般の2倍くらいの根を育ててください。最近は緑肥を利用するケ-スを見受けます。秋に緑肥を播種して、春にすき込み土づくりをされています。生育状況は花が咲くまでに木をしっかり育てることで、生育が弱い場合は花が付くまでに、「農産発酵こつぶっこ」を施用します。豆の肥大が促進するためミネラルの施用が必要と思います。
豆はカルシウムの要求量が高く、リン酸カルシウムは食味を向上するミネラルです。骨粉の施用をしっかり行えば、食味が向上することは経験的に知っています。
色んな方法でリン酸カルシウムを供給することが可能ですが、有機JASとなりますと今のところ「ボ-ンメイト(骨粉)」となってしまいます。「おひさま凝縮粉末」は食味や豆の肥大に役立ちます。
「元肥」 全層施肥
選択 ヒュ-マスエナジィ 100~200kg
選択 貝化石 100kg(または卵殻肥料)
必須 ミネラルエナジィ 60kg「肥大促進」
必須 農産発酵こつぶっこ 40~60kg
必須 ボ-ンメイト 60kg「花芽促進・食味向上」
選択 おひさま凝縮粉末 60kg「食味向上」
(おひさま凝縮粉末をお使いの場合はミネラルエナジィを40kg施用で良い)
葉面散布 ヒ-ロ-3号 1000倍 光合成促進 2~3回程度
※選択は施用しなくても収穫はできますが、食味や収量に影響するもので施用したい。
※生育後期は根粒菌による窒素の供給があり、殆ど追肥は必要ないと思われます。生育前半は根粒菌の窒素供給はなく、開花までに施肥により、木を作ることが大切です。窒素が強すぎても木ボケして実はつきません。前作の残肥などを考慮して、「農産発酵こつぶっこ」の施用量をご検討ください。
※生育後期は葉面散布などして、食味向上や増収に努める方法があります。
※追肥は殆どされていませんが、試験場の研究に開花後30日に硫酸アンモニアを窒素成分量で2.0~6.0kg施用して、166%増収している事例があります。有機栽培では硫酸アンモニアは使用できなく、即効的な肥料が必要のため、有機液肥の散布で代用できると思います。弊社で取り扱っています有機JAS液肥は「プロバイオ・リキッド」となり、原液量30~80kg/10aを500倍希釈程度で散布する計算値となります。後期の窒素供給は食味ヘの影響は無いと言えなく、おひさま凝縮粉末の施用によってバランスを取らなければと思います。※緑肥も取り扱いはあります。お問い合わせください。
また、鉱物ミネラルを利用する方法があります。参考資料「地球農学の構想」川田薫/川田肇著 野草社
鉱物ミネラルが土壌微生物を活性化し、土が柔らかく盛り上がり、耕盤をぶち破り、排水性が高く、作土の深い畑を実現すると書かれています。昨年のような長雨であれば、野菜苗が水没し消えていきましたが、鉱物ミネラルがあれば酸素が供給され、消えないで育つとも書かれています。鉱物ミネラルはただ単なる元素の供給ではなく、ケイ酸を中心とした微細なナノレベルの、「シリケ-ト正四面体」で⊕⊖電子を帯びており、元素を引き連れており、振動していると書かれています。土壌の生物性や化学性、物理性に働きかけ、農業を再生するカギと書かれております。私は土壌の環境や場のエネルギ-を高めているとも感じます。大枠の地球を手本に土づくりを考えること、地球農学構想には共感できるものがあります。