2024-03-30
濃度障害 食酢

【有機JAS自信度〇】液状 食酢 酸度15度
【規格】20㎏
- 水田は酸度2~2.5%に、7倍程度に希釈して、葉に付着するよう散布。(お酢20L/水140L 10a)選択的除草
- 玉ねぎは酸度2~2.5%に、7倍程度に希釈して、葉に付着するよう散布。(お酢50L/水350L 10a)選択的除草
- 畑作は酸度5%に、3倍程度に希釈して、葉に付着するよう散布。(お酢70L/水210L 10a)非選択的除草
- 畑作への除草は、非選択的除草となりますので、対象作物にかからないようにご注意ください。
- 良く晴れた日中に散布してください。
- 使用機材は良く洗浄してください。
- ほふく性雑草には効果がでにくい。
- 濃度は目安で、気温などの影響で変わる場合があります。
食酢除草について 技術提供 佐々木農業研究所

「適応雑草」

「原理」
雑草の葉から株元に「食酢希釈液」を満遍なく散布し、付着させ、強い酸度で雑草に濃度障害を起こさせ、ダメ-ジを与えて生育を遅らせる。稲に影響が出ない濃度や散布方法を行い、選択的に除草する方法。雑草は根まで枯れないので再生する。2~3回の散布で雑草にダメ-ジを与え、生育を抑え込む。
「方法」
- 酸度2.0~2.5になるように希釈して散布する。
- 市販の食酢(酸度4.2%)・・・・ 2倍に希釈する。
- 業務用(酸度10%)・・・・・・・・・4~5倍希釈する。
- 高濃度タイプ(酸度15%)・・・・7倍前後に希釈する。
- 希釈する水の温度は高い方が効果が出やすい。
- 雑草の葉から株元に(地際まで)、食酢がしっかり付着するように散布する。(展着剤は不用)
- ノズルはドリフトの少ない広角霧ナシタイプを使用し、散布液が垂れない程度に充分散布する。
- 微細の霧までにすると、濃度障害の効果が落ちるので、やや大きめの水滴が良い。
- 日中の暑い時期に散布し、葉についた食酢を蒸散させて、濃度を高めると効果が出やすい。
- 気温が高く、湿度が低く、晴天で微風の天候の方が効果が出やすい。
- 落水して、雑草の水分を減らした方が効果がでやすい。(落水はしっかり行う方が良い)
「利点」
- 有機栽培で使用できる。
- 雑草が発生した後で対処できる。
- 適応草種が多い。
- 稲(イネ科)との選択的防除が可能。
「注意点」
- 稲が大きくなると、食酢が雑草にうまくかからないケ-スが見られる。
- 強風の時は、散布液が流れ、稲に付着すると、雑草への食酢の付着量が減る事がある。
- 散布位置を低くし、雑草に良くかかる様にする。
- 稲に圧をかけて散布すると葉が白化する。
- 稲の出穂期から開花期の散布は障害が発生するため、出穂始めから開花終了までは散布しない。
- 作用は地上部に限る。根まで枯らしているわけでは無いので再生する。
- 食酢処理をすると、草の大きさが小さくなる。
- 葉が再生したら、樹勢が回復しないうちに再散布する。(葉で光合成をさせない)
- タデ等の太い雑草は、再生が速い。
- 稲の登熟がある程度進むと、圧をかけて散布しないかぎり障害はほとんど出ない。
- 炭水化物やアミノ酸が多い食酢は効果が低い。
- 散布の機械が腐食することがあるので、使用後は洗浄する。
- 作業者の健康のため長時間の散布は避けて、風向きなど周辺に注意して散布してください。
- 各自で試して、確証の元でご使用ください。
「条件」
- 晴天で気温が25℃を上回る午前10時から午後2時あたりで使用する。(湿度の低い時間帯を狙う) 朝夕の湿度の高い時は、散布後の食酢の濃度が上がらず濃度障害が起きない。 気温が高いほど、散布後の食酢が乾き濃度障害が出やすくなる。(微風条件が良い)
- 食酢が対象植物に良くかかるように散布し、液が落ちない程度に最大限雑草に付着させるようにする。(こぼれ落ちた食酢は、濃度障害を起こすことは出来ない。)
- 食酢の濃度を高めるため、雑草が根から水を多く吸収できないよう落水状態で散布する。落水は結構しっかり行う方が良い。

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