- 水田表層に「農産発酵こつぶっこ」の分解により「強還元層」を作る。
- 「農産発酵こつぶっこ」水田抑草対策のポイント
- 実際の様子
- 水田抑草対策のその他ポイント
- 秋処理
- 銀メッキ棒による水田の硫化水素発生量のチェック
- ガス沸き、藻の発生時の対策
- 春の準備
- 代掻き
- 育苗
- 田植え
- 追肥
1、水田表層に「農産発酵こつぶっこ」の分解による「強還元層」を作る。
- 強還元層とはドブの底の酸欠状態でできる真っ黒く臭い層。
- 表層施用のこつぶっこ分解により、表層だけ「還元状態」を作り、表層の浅い部分の草の発芽を抑制する。
- 雑草の発芽が早いか、強還元層が出来るのが早いかが勝負!
- 水田表層5~10mmから大半の雑草は発芽するので、「強還元層」ができれば、雑草は発芽または生育できない。
2、「農産発酵こつぶっこ」水田抑草のポイント
- 田植え直後に「農産発酵こつぶっこ」を60㎏/10a表層施用。
- 「強還元層」を作るには、田植え後、7~10日間の深水管理が重要!
- 上記の期間は毎日水田に行き「溜水管理」をしっかり行う。
- 水管理は減った分だけ、そっと継ぎ足し、プールの様に「溜水管理」を行う。
- 「農産発酵こつぶっこ」の分解で水中の酸素が消耗し、酸欠を起すことで「強還元層」ができあがる。
- 雑草種子の大半は土の表層5~10mmから発芽するため、「強還元層」ができれば雑草は発芽できにくく、根も障害を受けるため生育できない。
- 稲の根は「強還元層」の下にあるので影響は受けない。
3、実際の様子
- 米糠除草が失敗するのは、米ぬかの分解が遅く、還元層ができないうちに、雑草が発芽し、米ぬかを栄養とするため。(米ぬかの場合は150㎏以上/10a の施用が必要)
- 濁りが濃く、持続する圃場は成功率が高い。【有機物・微生物が多い土づくり】
- 田の様子をみて濁りが薄い場合は「農産発酵こつぶっこ」を7~10日後に20~40㎏ / 10a 追加する。(寒冷地は必須となります)
4、水田抑草対策のその他ポイント
(1)田植え直後にまかないと雑草の肥料に!
田植え直後、農産発酵こつぶっこを使用しますが、雑草が発芽してからの施用では、雑草に肥料を与えてしまう事になるので逆効果です。こつぶっこの分解が早いか、雑草の発芽が早いかが決め手になりますので、田植え直後に施用することがポイントです。
(2)水持ち悪いと抑草できないし、肥料も抜けていく!
こつぶっこは水溶性成分が多いため、水持ちの良い田で抑草対策を実践して下さい。水持ちが悪い田では成分が流れ出てしまいますので、抑草効果も肥料効果も流れてしまい効果は期待できません。
(3)肥沃な土づくりが抑草につながる!
腐植質が多い肥沃な土壌であれば、土壌に有用微生物が多いためこつぶっこの分解も早く、抑草効果も高くなります。こつぶっこの抑草対策は「圃場づくり」(漏水対策・均平など)、「土づくり」が基本です。良い水田作りが進めば、抑草も進み、品質収量ともに充実していきます。
農産発酵こつぶっこの抑草対策のまとめ
- 田植え直後(出来るだけ早く)に施用する。
- 水管理をしっかり行う。(5㎝以下には絶対にしない。「強還元層」を作るには酸欠が絶対条件。田植え後の7~10日間は水が減った分だけ継ぎ足す「継足溜水管理」を行う。
- 寒冷地では分解が遅いため、田植え直後に60㎏、田植え1週間後に40㎏施用する。
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