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2021-12-01

有機無農薬水田に使う抑草対策を兼ねる肥料について知りたい。単収8俵以上の収穫を目指したい。

有機無農薬水田に使う肥料(抑草対策を兼ねる)について知りたい。今年稲刈りの後、ボカシ肥料を投入耕起。田植え直後に「こつぶっこ」60㎏施用したが抑草失敗。来年田植え直後に「こつぶっこ」、田植え前に元肥として別の有機肥料を全層に施し、単収8俵以上の収穫を目指したい。その場合、元肥は窒素成分で2~3㎏と考えているが、どの程度が妥協なのか?また、田植え後の初期生育の促進のために、PSBTを田植え前に投入して、代掻き3日目頃、田植えする方法は効果が望めるか。また、今年は窒素全量8.5㎏以上施用したが、平均6.5俵で(10a当たり)、くず米が100㎏以上出てしまった。出穂の後の天候不順が大きな原因か。ポットの3本苗を植付巾33㎝×20㎝では狭かったのか。

緑肥について。一応、水田であるが元は川原で、耕上は浅く地力がない。大豆と小麦の輪作だが、年々収穫量が減少している。ヘアリーベッチを一部まいて、20~30㎝に育っているが、大豆作に連作障害はないのか。ヘアリーベッチ以外の緑肥の土づくりに適当な種類があれば使ってみたい。

A.

お世話になります。「こつぶっこ」による水田抑草対策は基本的に水管理の技術となります。長年全国で活用され、完成された技術なので、原理原則を理解して、しっかり管理すれば成功します。基本的な資料をご案内いたしますので、再度ご確認いただき実行されてください。

参考資料:発酵有機肥料「農産発酵こつぶっこ」による水田抑草対策

寒い地域では水温が冷たく、こつぶっこの分解が進まないため、強還元層ができにくく、失敗するケ-スがあります。その場合は田植え1週間前にこつぶっこを20kg/10a施用しています。中には徳島県などの早場米の4月田植えに80kg/10aで水田抑草に成功されています。

私たちの基本的な考えでは、春先に有機質肥料を田んぼに施用し、すき込んで水を入れた場合、有機質肥料は腐敗分解して硫化水素(ガス)を発生すると考えます。堆肥等や稲わら、稲株、未発酵のもみがらも、ガスの発生や雑草の発芽を促進すると考えています。水田の雑草は長い歴史の中で、共生関係となっており、藁等の分解で発生する成分が雑草を発芽させます。稲わら等を春先にすき込むと、コナギだらけになってしまいます。春先に肥料や堆肥を田んぼに投入するとあまり良いことがありません。硫化水素(ガス)の発生が多いと、根が張ることができなく、分けつが進まなく収量に影響します。また、食味にも影響します。春先に肥料を入れることはあまりお勧めしません。逆に鉄材「畑の鉄人」を20kg施用して、硫化水素を硫化鉄などに無害にして、酸素を供給して根を伸長させることをお勧めします。

参考資料:畑の鉄人硫化水素の調べ方 「イオウチェッカー」

秋に有機物などで土づくりを行い春までに分解させ、春には肥料を土の中に入れず、無肥料で田植えをし、すっきりした土壌で根を張らせ、土の表面に「こつぶっこ」をのせて、分解させて、強還元層をつくり抑草する方法が理想と思っています。田植え前に「こつぶっこ」を20kg程度施用して、田植え後に60kg施用される方もおられます。また、水があまり濁らないとお聞きしています。成功する田んぼは有機物や微生物が多く、こつぶっこの施用で水が濁ります。濁りの持続が、成功の目安ともいえます。普段の土づくりの問題です。

今年、有機発酵液肥「プロバイオリキッド」で水田抑草を実験いたしました。水口から流し込みで、全体にいきわたり、水がいつまでも濁り、抑草は成功いたしました。田植えして、こつぶっこを施用して、「プロバイオリキッド」を流し込んでも有機物や微生物が供給出来て良いのかもしれません。収量、品質を向上させるにはまず根をしっかり張らせることが重要です。春先に土中に肥料をたくさん投入することはガス害の発生があり、危険と感じます。

参考資料:有機発酵液肥「プロバイオリキッド」

そして、抑草を確実にすることです。それには適切な水管理をお願いします。最近は抑草に失敗しても、食酢で抑草する技術が確立しており、後からでも対処できます。(これも原理原則があります。資料を添付しますのでご参考にしてください。)

参考資料:

収穫量は抑草時にこつぶっこを60kg、追肥に60kg施用して、8俵を超える事例があります。また、抑草60kg+追肥60kgに加えて、葉面散布剤の「稲穂豊穣ミネラル」を出穂前後と登熟期に2~3回施用して、11俵を超える事例があります。

参考資料:

この葉面散布剤は光合成を促進し、糖の生産を増やすので、糖と窒素が結合して収穫物を増やしています。植物、農業、収穫物は肥料(窒素)と光合成(糖)の合作で、肥料ばかり施用しても、糖が無ければ窒素過多になり、イモチ病など病気の原因となってしまいます。窒素は確かに大切ですが、窒素だけでは不十分で、「糖」を増やすことを考えなくては収量の向上はありません。葉面散布も一つの方法です。窒素を8.5kg施用して6.5俵で、くず米100kg。原因は出穂後の天候不順と植幅が狭い。これを解釈しますと肥料(N)を多く入れても、光合成が少なかったので収量は伸びなかったとのことです。光合成、糖の方向も検討することが大切です。化学肥料農法が主流でNPKなどが基本となっていますが、それよりもCが重要と思います。有機質肥料はCが入っていることも良いことの一つです。

弊社ではCの供給、バランスをとるため「おひさま凝縮粉末」を生産し、一定の成果を上げています。おコメにも使われる方はいますが、果樹、果菜類など食味を問われる作物に主に使われています。手軽に使えるCの肥料を作らなければならないと思います。中には「糖蜜」を流し込み成果を上げているとも聞きました。

参考資料:植物生理と安全安心の肥料思考

緑肥につきましては、ヘアリベッチと大豆との連作障害は起こらないことが判明しています。ご安心してご使用くださいとのことです。収量が減少しているのは、他の原因ではないでしょうか?

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